【書籍紹介】ものの見方が変わる 座右の寓話<戸田 智弘著・ディスカバー出版(2022/1/28) >
教訓は苦く、真理は激しいので、そのままでは食べられない。ならば、楽しいお話で教訓や真理を包んで読者に届けようというわけだ
Kindle amazon primeで発見して読了。
”古今東西語り継がれてきた迷ったときのヒントが見つかる”と本の紹介文にあるように
イソップ物語から中国古典まで世界中の教訓や真理が内包された物語を77個掲載してあります
「空の茶碗」
ある禅の高僧が弟子の1人を拙宅に招いた。「教えを得るにはどうすればいいか」と言う弟子の悩みを話し合ううちに、「さすればー」と高僧はお茶を用意した。そして師は弟子の茶碗にお茶を注ぎはじめた。
しかし、一杯になっても、まだ注ぎ続けた。お茶は茶碗からあふれて、卓へとこぼれ、すぐに床へとこぼれた。とうとう弟子は言った。
「もうおやめください。お茶はあふれております。もう茶碗には入りません」
師は言った。「よくぞ見てとった。お前についても同じことが言える。私の教えを得ようと思うならば、まず頭の茶碗を空にしなさい」
上のお話はその中から1つをピックアップ。詳細な出典は分かりませんでしたが、禅宗(臨済?)っぽいお話。
お茶でいっぱいになった茶碗は「素直でない心」空の茶碗は「素直な心」をたとえています
人から何らかの教えを受けるとき、最も大切なのが素直な心であると暗喩しています
今はネットや書籍で未知の領域でも個人的に勉強できたり、SNSやYOUTUBEなどで学ぶこともできるので
セミプロのような方や副業でプロ顔負けの技術や知識を持っている方が多数いらっしゃいます
インターネットの発達によりプロとそうでないひとの境目が曖昧になってきたように思えます
それ自体は非常にいいことだと思うのですが、ちょっと検索すると「効率よく」まとめてあるページが見つかったり、情報を入手すること自体は容易になっているので
私自身にもいえることですが情報に溺れてしまうことも多く、ちょっと概要を理解して分かったような心持ちになっていることも多いように感じますね
時として余分な知識や情報は、物事の本質や相手のアドバイスを頂戴するときの足かせになってしまうというのは古今東西変わらないこと心理だと思います
その他にも、ためになる寓話がたくさん載っている本書は、ビジネスマンや学生にもお勧めです
著者の戸田智弘さんのズバッとした物言いや、解釈のコラムが癖になる一冊です
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