【書籍紹介】今日から役に立つ!使える「語彙力」2726<西東社編集部・株式会社西東社(2018/7/31)
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日本には美しい言葉が千言万語あります
最近お話したり文章を書く機会をいただくのでAmazonプライムで無料だったのを見つけて読了
私の知らない間に”敬語の種類”が増えていました
調べてみると
2007年に文化庁がまとめた「敬語の指針」から 今は尊敬語、謙譲語Ⅰ、謙譲語Ⅱ、丁寧語、美化語の5つに分けられるようになった
そうです。2007年以前に義務教育を終えた方はびっくりではないでしょうか?
「美化語」というものがオフィシャルな存在だとは知りませんでした
書籍の内容は間違いやすい敬語や、ビジネスシーンの言葉、最近使われ出した語句など、章ごとにまとめられていて辞書のような感じです
社会人や大学生だとちょうどいいですが高校生だとちょっと難しいかなという印象ですが、非常に勉強になります
いつのまにか増えていた5種の尊敬語の種類と例については下に一部まとめてみました
【尊敬語】相手や第三者を敬って使う言葉。その人の動作や行為、状態を立てて表現する
例)来る→いらっしゃる 食べる→召し上がる お答えになる 話される 帰られる 等
【謙譲語Ⅰ】自分側の行為や物事を低めることで、行為の及ぶ先を高めて敬意を表す謙譲語。
例)拝見する 伺う いただく 頂戴する ご連絡する 等
【謙譲語Ⅱ】自分側の行為や物事を聞き手や読み手に対してへりくだって述べ、敬意をあらわす謙譲語
例)おる まいる(参る) 申す いたす(致す)
【丁寧語】話し手の丁寧な気持ちを表現する。物事を丁寧に言い表す。立場を高めたり低めたりする働きはない。語尾に「です」「ます」をつける
例)これが報告書です これから外出します 粗茶でございます
【美化語】話し手の表現の上品さや美しさのレベルを上げるために用いられる敬語。言葉のはじめに「お」「ご」をつけ、物事を美化する。ただし、なんにでも「お」や「ご」をつければよいというものではない
例)お手紙です お布団を敷いておきます お土産です
敬語は特に日本語の難しいところです。大人になっても自信がなく使っている場面がありました
最期の時まで敬語は使い続けるということもありしっかり勉強する機会は必要ですね
敬語のNG例
✕ご覧になられますか → 〇ご覧になりますか
「ご~になる」で尊敬語のなので、さらに「られる」をつけるのは間違い。「ご出席なされる」も「ご出席される」が正しい
✕起こしになられました → 〇起こしになりました
「ご~になる」で尊敬語なので、さらに「られる」をつけるのは間違い。「お話になられました」も「お話になりました」にする
✕おっしゃられました → 〇おっしゃいました
「おっしゃる」だけで尊敬語になっているので「られる」は不要。「言われました」でもOK
✕ご注文をお承りします → 〇ご注文を承ります
「承る」は「受ける」の謙譲語。その謙譲語に「お~する」をつけると二重敬語になる。「ご注文」で相手を敬い「承る」でへりくだる
✕ご拝読します △拝読致します → 〇拝読します
「拝読する」は「読む」の謙譲語。その謙譲語に「ご~する」をつけると二重敬語になる。「致す」は謙譲語で二重敬語になるが許容範囲
✕部長にお伝えします → 〇部長に申し伝えます
「部長にお伝えする」は、外部の人に対して自社の部長を高めていることになるため、自分の上司でもへりくだらなければならない
✕担当者から伺っております → 〇担当者から聞いております
「伺う」は「聞く」の謙譲語で自社の担当者から自分が伺うとすると、自社の担当者を立てたことになるので間違い
✕承知してございます → 〇承知しております
✕承ってございます → 〇承りました
✕揃えてございます → 〇揃えております
「ございます」を使えば最大限に丁寧になると考え、政治家などが国会答弁などで多用しているが、非常に不自然な言葉遣い
「ございます」は存在を表す動詞「ある」の丁寧語であり、また、補助動詞「ある」の丁寧語。
✕おタバコのほうは吸われますか? → 〇おタバコはお吸いになりますか
「~のほう」は、おもに大体の方向や方角を示すとき、漠然とした表現をするときに使う。決まったものに対しては使わない。
生活していて気になるのは、お店で店員さんが使う謙譲語と丁寧語の間違いや、「~のほう」という表現。
自分に照らし合わせると公式な場、人の前に出てお話をする際に「させていただく」を多用にすると卑屈に聞こえるを注意されることが多いです
また、文章や小論文を書く際にボキャブラリーが貧困で、似たような表現が続くところですかね
「数値化されない教養はこういうものだなぁ」と思いださせてくれるボリュームたっぷりでオススメの書籍です
【個人的に知らなかった言葉・スムーズに使えたらいいなと思う言葉】
軋轢 意趣返し 可視化 過渡期 逡巡する(物事を決断できないでぐずぐずする、しり込みするさま)
上意下達(上位の命令や意向を下位のものに伝えること≒トップダウン) 忸怩たる思い(忸怩=自分の行動を恥じこと)
アタッチメント理論(愛着理論ともいう、イギリスの小児科医ボウルビィが提唱した) アディクション(嗜癖のこと、ある特定の刺激や快楽を強く求めてしまう)
エディプス・コンプレックス(エディプスはギリシャ神話の登場人物で、王を実の父と知らずに殺して王となり、母を実の母と知らずに結婚した。転じて父親に対して強いコンプレックスを抱く様、フロイトが提唱)
カクテルパーティー効果(パーティーなど雑音が多い場所でも自分が話しかけている相手の声を聴き分けることができる様)

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