備忘録:斜陽がついた庭の排水を考える<水はけの改善について>


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こちらは東光寺の裏側の庭(?)であり植栽部分であり、土がむき出しになったところに雨の日に溜まった水です

みなさんも戸建てにお住まいの方は庭があると思いますがどうも水はけというか排水がうまくいっていない場所はないでしょうか?




場所はこちら

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問題の水はけが悪いところは、お寺の境内でもあまりみなさまがいかない裏側の用水路に面したところ

航空写真で見ると分かりますが、仁井田の東光寺は本当に住宅地のギリギリのところに立地されていることが分かります




用水路は水量はあまりありませんが深さと幅1メートルほどで丈夫なコンクリートブロックがはいっています、昔はもっと幅がありコンクリートもない時代で小さい川だったようです

住職が子供のころは鮒やナマズをこちらで捕まえていたとか




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上の2枚の写真は雨マークの日に問題のお寺の裏側を撮影したものです



みなさまが訪れるところではないですが、国道や遊歩道から見えるところなので、雑草だらけになっていたところを数年前からアジサイや芝桜を植えてなんとかしようとしています



前々から排水が悪く水が溜まって作業するときに履物が汚れてしまうこともあり、ホームセンターで購入した敷石を等間隔で置いています

問題を考えると、本堂の屋根から直接雨が落ちる部分が直線状につながっていて、その部分がえぐれたように低くなってしまっていて水が溜まっていることが分かります



今回の記事では一般的な庭の排水改善案と現状を照らしあって、具体的な作業について考えるキッカケにしたいと思います








〇排水が悪い原因とそれについての対処




粘土質で雨水が浸透しにくい


水はけが悪い理由として、一番多いのが「土が粘土質」であることです。粘土質の土は保水力が高く、粒子が非常に細かいため、雨が降っても地面に浸透していきづらいという性質があります。地面に溜まった水が自然に蒸発するのを待つしかないため、日当たりがよい場所であってもなかなか水が引かないという現象が起こるのです。また、土に石や瓦礫が多く含まれる場合も水はけの悪さにつながります。




長年の屋根からの「雨落ち」部分は完全な粘土質になっています、雨が降るごとに地中の小さい砂利や石が浮いてくる分はこまめに回収しています

こちらは立地が特殊で、水が流れた先に用水路があるのですぐ土も流れてしまう懸念があります、用水路に面した部分には景観維持と土留を兼ねて芝桜を、軒下部分にはアジサイを植えていますが、現状水が溜まっている土の入れ替えは現実的ではないかなぁ




庭の凹凸が激しく、水たまりができやすい


庭に凸凹がある場合。水は高いところから低いところに流れる性質があるため、凸凹があるとその部分に水たまりができやすくなります。庭の中でとくに凸凹ができやすいのは、擁壁やブロック塀まわり。擁壁やブロック塀を建てる際には、いったん土を掘り起こし、埋め戻す作業が必要です。その際に土の強度が弱まるため、雨が降るとくぼみができやすくなり、水が溜まる原因になります。



意図的に凹凸をつけているわけではありませんが、本堂の屋根から集まった水が直接おちるところは現状のままではずっと抉れてしまいます

具体的な改善策としては、ホームセンターで大粒の砕石を用意して疑似的に平たん化する方法を考えています




勾配がとれていない


庭の水勾配がとれていないことも、水はけが悪い要因の一つです。水勾配とは、水を流すための傾斜のことで、雨水を適切に排水する役割があります。

水勾配がとれていない平坦な土地に雨が降ると、雨水は流れていかずその場に溜まった状態に。新築の場合、ガレージは水勾配が考慮されていても、家まわりや庭の

水勾配まで考えられていないケースもあるため、注意が必要です。




DIY能力の高い方は排水の悪い庭に暗渠を設置したりネトロンパイプを入れたりしている方がいますが、副住職のDIY力から難しそうです。そもそも右側には用水路があるので砕石で勾配を意図的につけることでスムーズに水が流れていくのではないかと考えています、へこみ部分にウッドチップを敷いたりもしてみたのですが、ウッドチップには重さがないため、ただ水たまり部分に敷いただけでは大雨の時に流れて行ってしまうだけで全然ダメでした



【実例】庭の水はけを暗渠排水で改善した方法(外部リンク:にしはら造園さま)


DIY「水はけの悪い庭に暗渠排水(あんきょはいすい)を作る 実験結果」(外部リンク:ローコスト住宅で理想の間取りさま)




傾斜をつけて整地する


水はけを改善するには、地面に傾斜を作ることも重要です。雨水は土にしみこむ量よりも地面の上を流れる量の方が多いため、雨水桝や排水溝へ水が流れるように傾斜を作ることで、効率的に水はけを改善できます。見た目にも違和感がないよう、できるだけなだらかな傾斜を作るのがポイントです。なお、擁壁やブロック塀まわりなどに水が溜まってしまう場合は、傾斜を作る前に土を追加して凸凹を埋めておきましょう。整地には、土を掘り起こすための剣先ショベルと、表面をならすための角ショベルの2種類を用意しておくと便利です。それぞれ2,000~3,000円前後で手に入り、土や一輪車などをそろえても、1万円前後で済むでしょう。水はけが悪い部分が限定されているなら、DIYで傾斜を作ってみるのも一つの方法です。




傾斜については考えているところですが、先述のように屋根から落ちてくるところは抉れ続けてしまうのでなんらかの手入れが必要です


砂利を敷く


水たまりやぬかるみがそれほどひどくない場合は、砂利を敷くことにより改善できる場合もあります。実際に水はけをよくするわけではありませんが、砂利によって地面との間に隙間ができるため、水たまりが目立ちにくくなります。またぬかるみがあっても直接触れることがなくなるので、その上を歩いても泥がつく心配がありません。見た目もよくなり、デザイン的にも優れた方法といえるでしょう。砂利を敷く費用は「面積(平方メートル)×厚み(センチメートル)×20=必要な砂利の量(キログラム)」で計算できます。たとえば、庭の一部に砂利を敷く場合(約2平方メートルに5cmの厚みの砂利)の必要量は、2×5×20で200㎏。10kg入りの砂利はホームセンターで500円ほどで売られているため、DIYであれば1万円以内に収まります。戸建住宅の一般的な庭の広さは、30平方メートルといわれています。すべての敷地をDIYでまかなうには無理があるため、全面に砂利を敷く際は業者に依頼しましょう。なお業者に依頼する際の相場は、30平方メートルで約90,000~120,000円となります。



現時点では砂利が一番現実的かつローコストな方法だと考えてイメージしています。雨で流されない大粒のものを防草シートを利用しながら施行。運搬はコメリの無料トラックでなんとかなりそうです





水捌けが悪い原因は、水が土の中に浸透しない事だと思いがちですよね。また、土を入れ替えれば解決できると思っている方が多いかと思います。しかし全部の土を入れ替えるのには、予想外の金額がかかってしまいます。また、土を入れ替えたからと言って、水はけがよくなるとは限りません。実は、水はけが悪いのは土のせいではなくて、表面排水にあります。どういう事かというと、雨が降ると、水が土の中に浸透する前に、水は地面の上を流れていきます。地面の表面に溜まる雨水の量は、土の中に浸透する量よりも多く、7割ほどが地面を移動する雨水だと言われています。つまり、地面の中に浸透する雨水は3割程度という事です。そこで大切になるのが、庭の地面に表面排水を作る事です。地面に表面排水(水勾配)を作る事で、水を雨水桝に向かって誘導してあげるというわけです。そうすることで、庭に水は溜まりにくくなります。お庭の水はけを考える上で、表面排水(水勾配)を取る事は最も大切です。どれだけ、対処法を行っても水が流れる経路を作ってあげないと、意味がありません







本堂西側の植栽スペースPXL_20230426_063844130



こちらは同日に撮影した本堂西側の植栽スペース


水が溜まっていた時の写真は見つかりませんでしたが、この部分も本堂屋根部分の軒下となっており赤い丸で囲んだ部分には、雨天時にはあふれるほど水があふれていました

当ブログで作務の様子を掲載しましたが、伐根して防草シートを敷き、白い玉砂利を入れたことにより知らず知らずに排水が改善されて大雨の時もまったく水がたまらなくなりました


このことから平たんなところは、防草シートをしいて砂利を敷き詰めることで排水が改善されると実感


本堂西側防草シートと玉砂利の施工DIY その4(作業経過と完成)(東光寺ブログ内記事)




DIY作務については試行錯誤しながらやっている部分も多いので、ご覧のみなさまのアドバイスやコメントお待ちしております

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