第44回 瀾の会書展
今月の12日までアトリオンで瀾の会書展が開催されていました
副住職も浅学ながら出展させていただきました
今回書いたのは王義之の集字聖教序の冒頭の一文です
現在、行書の手本として使わせてもらっています
集字聖教序 (672年 王羲之書)
懐仁が王羲之の行書を集めて太宗の聖教序、皇太子から述聖記をいただき25年かけて完成したものである。原碑は現在
西安の碑林にあり、古拓も残っていて王羲之の書を知る上で貴重な存在である。
集字聖教序は集王聖教序ともいい行書の手本として価値が高く現存最古の法帖といわれている。しかし集字であるから各文字の形を学ぶには良い手本となるが蘭亭序のような自然の脈絡と生命のある一貫したリズムはない。碑の文字は一行85字ほどあり法帖仕立てでは1行に10文字ずつ横に並べ替えてあるから全体の構成は全く別物となってしまう。
こちらの序文は「唐の時代の僧侶であった懐仁という方が、当時から著名だった王義之の書を集めて碑を作った」ということが書かれています
現代においても昔の書家の文字を集めたフォントがあったりますが、懐仁はデジタル機器がないときに人力でコツコツ文字を集めてつくっていたんですね
懐仁さんおそるべし・・・
この『集字聖教序』は碑になっているのですが、いまでも臨書に数多くつかわれているそうです
副住職は若者なのかおじさんなのか微妙な年ごろですが、やはり現代的な世の中で生きているせいかもともとの性分なのか
書道でうまくかけなかったりズレたりしてしまうと
”パソコンだったらundo機能で一手順前に戻れるのにな・・”
”フォトショップだったらあとでバランスを調えられるのにな・・”
などとついついよからぬことを考えてしまいます
今回の作品もちょっとはなれたところから見るだけで気になるところだらけです笑
それでも書道は機械的な美しさだけではなくて、筆の運びやかすれなども味わいですし、今このときの戻らない姿という点で禅と共通するところが多いと思っています
サボったらサボっただけ、練習したら練習しただけ自分の字も変わっていくことでしょう
精進あるのみです
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