鳥海山と山岳信仰 その1 -山岳信仰とは-

雪の鳥海山に登ってきました

今年の5月に鳥海山にのぼったこともあり、副住職の勉強(!)も兼ねてホームページで、山岳信仰や秋田県における霊山について考えていきたいと思います。


その1 は山岳信仰についてです。


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山岳信仰は、自然崇拝の一種で、狩猟民族などの山岳と関係の深い民族が山岳地とそれに付帯する自然環境に対して抱く畏敬の念、雄大さや厳しい自然環境に圧倒され恐れ敬う感情などから発展した宗教形態であると思われる。山岳信仰では、山岳地に霊的な力があると信じられ、自らの生活を律するために山の持つ圧倒感を利用する形態が見出される。


これらの信仰は主に、内陸地山間部の文化に強く見られ、その発生には人を寄せ付けない程の険しい地形を持つ山が不可欠とされる。


そのような信仰形態を持つ地域では、山から流れるや、山裾に広がる森林地帯に衣食住の全てに渡って依存した生活を送っており、常に目に入る山からの恩恵に浴している。その一方で、これらの信仰を持つ人々は、険しい地形や自然環境により僅かな不注意でもを奪われかねない環境にあることから、危険な状況に陥る行為を「山の機嫌を損ねる」行為として信仰上の禁忌とし、自らの安全を図るための知識として語り継いでいると考えられる。(wikipediaより)

山岳信仰は大いなる自然に敬意を表する自然崇拝・アニミズム的な考え方として、古来より日本で起こったと考えられています。


現在でも、山の頂上付近にお寺や神社、お堂などを作ってお祭りしていることが多いです。特に秋田県、東北地方は地形が山がちで農耕文化が盛んなためこの影響を強く受けています。その中で、豊かな収穫を祈るという意味でも、山の神さま=田んぼの神さまととらえて昔から敬っているようです。



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・現代の日本人と山岳信仰・・・


現代の日本人の宗教感は薄れているといわれますが、登山や山岳は依然大変な人気を博しています。


運動や趣味として宗教的な側面を持たずに山に登っているひとも多いとは思いますが、私も実際に鳥海山等に登ってみると、山中にある神社やお堂に手を合わせている方が多くみられます。


これはお寺や信仰が身近ではなくなっていても、山と実際に触れ合うことを通して自然の雄大さを感じ、八百万の神といった、自然に魂・神様が宿っているという古来からの考えがひきおこされているのではないかと思います。




次回は仏教・神道と山岳信仰について考えたいと思います


鳥海山山岳信仰登山

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