令和元年12・1月の山門掲示板「日々是好日」
令和元年12月~1月の東光寺山門掲示板です
日々是好日 <雲門文偃和尚>
この言葉は中国の唐未から五代にかけて活躍された禅僧の大家、雲門文偃(うんもんぶんえん)禅師の言葉です
雲門文偃禅師はその生涯を通して簡潔な語句を駆使して自由闊達に禅を説きました
日々是好日
は樹木希林さんの映画の題名にもなっているほど、禅語の中でも特に有名な一句
字面だけでもなんとなく意味は伝わりますし、皆さんもご存知の方がいらっしゃるのではないでしょうか?
(樹木希林さん主演の日々是好日についてはつい最近拝見させていただいたので後日感想を書きたいと思います)
とっても良い映画でした
ここで気を付けたいところなんですが
日々是好日は
毎日いい天気の日になればいいなぁ
毎日いい日が続けばいいなぁ
という意味では本質に迫っていないと思います
一般に私達が「今日はよい日だなぁ」と判断する場合は、天気もそうですが
お金が手に入った、物事がうまくいった、いいことがあった、などという自分を基準とした価値判断が入りがちです
ただこれは優劣・損得・是非にといった我見にとらわれたもので仏道からは離れてしまいます
日々是好日とは自分勝手なこだわりやとらわれを超えた先にある境地であり、いま目の前にある一日をただありのままに生きる、清々しい境地です
たとえば天気のいい日でも悪い日でも、いいことがあっても悪いことがあっても、ただひたすらありのままに生きれば、全てが私たちにとって好日になりえる
”好日” の ”好” は
過ぎ去った日を好きや嫌いで判断するのではなく
自分が対面する瞬間を ”好し(よし)”
と感じることのできる心のもちようなのです
2019-2020年の秋田市はとっても雪がすくなく、せっかくだした雪かきグッズも今現在一度もつかっていません
お寺としては雪かきの心配がなくて楽ではありますが、スキー場の方や雪を使った催し物をする方々はどうやら大変なようです
雪の日にはお地蔵さんもものすごい寒そう
仕事にかかわっていたり、生活に密着しているとすぐに禅の境地のように
雲門文偃禅師のようにとはいきませんが、来るべき一日一日をしっかりと過ごしていきたいものです