2018.9.10 仏教講座「野外研修」@大梅拈華山 圓通 正法寺
9月10日は秋田県曹洞宗宗務所で行っている仏教講座(定期的に行われている僧侶と一般の方々の勉強会)にて野外研修のバスツアーでした
今年のツアーは岩手県の正法寺さんです
正法寺とは
曹洞宗の古刹、大梅拈華山圓通正法寺は、南北朝時代の貞和4年(1348)、無底良韶禪師によって開かれました。無底禪師は能登国の出身で、※1大本山總持寺二祖峨山韶碩禪師の高弟でした。峨山禪師には25人の優れた弟子がおりましたが、無底禪師はその第一番に列せられています。無底禪師発心前の19歳の時、熊野本宮大社(和歌山県)に参篭したところ、「もし出家修行するならば佛法純熟せん」との夢告があり、霊石一箇を授けられたと伝えられております。奥州を開闢の地に選ばれたのも、この霊石の告によるものとされています。寺地選定にあたっては、峨山禪師の嗣法を受けた後の禪師34歳のとき、初めて黒石郷の地に入り、もしこの地が佛法の霊場ならばその証を見たいと念じたところ、夜寅の刻(午前4時頃)に至って佛法僧(コノハズク)が鳴いたこと、また、二夜に亘って霊夢があり、守林神が一対の鹿となって現れ、道場開闢を喜び祝したとあります。
こうして開創した正法寺ですが、無底禪師は14年間の住山で遷化されます。無底禪師の後を嗣いだ月泉良印禪師は、「月泉四十四資」と呼ばれる数多くの弟子を養成し多くの信奉者を得て、正法寺一門は大きく発展しました。この開山無底良韶禪師・二祖月泉良印禪師の間に※5綸旨、及び總持寺峨山禪師からの認可状を得て、正法寺は永平寺、總持寺と並んで東北地方における「第三の本山」の格式を得ました。その勢力は東北地方を中心に関東関西にまで広がり、東北地方の宗教、文化の形成に大きな役割を果たしてきました。末寺の数は往事、508ヵ寺とも1200ヵ寺とも記されておりました。「第三の本山」の格式は江戸初期に幕府の政策によって失われましたが、由緒ある古寺として仙臺伊達藩から寺領や建物の寄進等で別格の待遇を受けておりました。現在も73ヵ寺の末寺を有し、宗門において特別の格式を保持する古刹として広く知られております。
(正法寺公式ホームページより)
かつては永平寺總持寺とならぶ第三の本山で、現在でも修行道場になっている曹洞宗寺院の古刹!
こちらのHPでもお知らせしようと思いましたが、ツアーの募集はすぐに定員になってしまったようで、現地集合の方も合わせると60名以上での拝登となりました
↓正法寺についての詳細は公式ホームページをご覧ください
大梅拈華山 圓通 正法寺 | 岩手県 奥州市 水沢区 | shoboji oshu japan(外部リンク)
朝八時半すぎに秋田県宗務所から団体バス3台での出発です
隣の県とはいえ東北は広いのでご自分で行かれる方は日帰りだと若干忙しい感じになりそうです
あいにくの雨でしたが
高速道路を使いながら約150kmの行程を2時間半で正法寺に到着いたしました
正法寺の山門(惣門)は重要文化財に指定されており、寛政11年(1799)の火事の際もやけのこった歴史あるものだそうです
寺院の四脚門としては岩手県最古になります
山門のルートには非常に上りにくい大きい石段があります
これは当時の武家の方や殿様も籠や馬のままお寺にはいることができず、ここでいったん降りて自らの足でお参りしてほしいといういわれがあるとのこと
お寺についてからは正法寺の法堂で参拝団一同本尊上供をおとなえしてご焼香いたしました
正法寺は外側のかやぶき屋根が有名なのですが、重要文化財になっている法堂も769㎡ととても広く貴重な体験となりました
続けて本堂にて、堂頭・盛田老師のご法話を拝聴いたしました
なかなか個人での観光ではお話をゆっくり伺ったり、細かな説明をしていただきにかったりしますが
この濃さが団体旅行の魅力なのではと思います
お昼ご飯をいただいたあとは、山内の役寮(修行僧を指導するお役目の方)さんのご案内のもと正法寺の中を見学させていただきました
本堂から見える正面の庭
開山堂へと続く長い階段、七堂伽藍の作りも正法寺の魅力です
開山堂から見える日本最大級の茅葺屋根
じっくりお寺をみさせておわったあとは、ご参加の皆でお守りを見繕ったりお茶をいただきました
この機会に御朱印を求められる方も多く、私の乗っていたバスでは約半数の方が御朱印帳を準備されていました(御朱印人気はすごいですねー)
正法寺限定の御朱印帳もありました
私は自分用の御朱印帳をもっていないので手に入れればよかったかも・・・/(^o^)\
帰りは奥州の街並みを見ながらの旅路で、16時半ころ出発地に帰ってきました
今回の研修は県外のお寺ということで長い道中でしたが、みなさん初めてお会いする方でも話がはずんだり、バスの中でミニゲームをしたりとても賑やかでした
正法寺さんは修行道場ということで、道場ならではの緊張感や歴史を感じていただけたのではないでしょうか??
また来年も同じような時期に「野外研修」の募集があると思います、ご興味のある方はコメントやメールでお気軽にご質問ください
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